皆様、こんにちは!
大人になるってつまらないですよね。
朝起きてご飯を食べたらもう仕事に行かなくてはならない。
そして、ずっと緊張したまま仕事をして一日を終えて寝たらもう次の朝で、また仕事。
こんなサイクルでは、お金は入ってきても自身の時間はなかなか取れないように思えます。
冒頭いきなり愚痴ってしまいましたが、日々忙しいと思われる皆様に、
本日はちょっと不思議で変わったお話をご紹介したいと思います。
非日常を感じるにはうってつけのお話で私の実体験となりますので、
是非最後まで読んでみて下さいね。
突然の出会い
あれは、私が中学生の頃でした。
あの頃は、まだ自分に使える時間が沢山あったものです。
好奇心旺盛でとにかく動いていることが好きだった私は、
学校が休みの時には、いつも外に出ては探検ごっこのようなことをしておりました。
自分が知らない町や道を自転車で走ったり、時には徒歩で歩き回ってみたりと、
未知の体験をすることが好きだったのです。
その割には、自身の知らない「勉強」をすることは好きではありませんでしたが。
そんな私がある日、いつものように探検ごっこをしていた時のことです。
私の目は、ふいに現れた猫を捉えます。
(わぁ、猫だ。あれっ、随分と太った猫だな…)
その猫は、茶と黒と白の毛が生えた三毛猫で、こちらをじっと見ているようでした。
私は、走らせていた自転車を近くにあった電柱に止めて、その猫に近寄りました。
(逃げないな…ラッキー)
その猫は相変わらずじっとこちらを見ており、私が近づいても逃げようとせず、
あまつさえ撫でても嫌がる素振りを全く見せなかったのです。
私がフワフワな体毛を夢中で撫でていると、その猫が急に立ち上がって鳴き声を発しました。
(そろそろどこかへ行ってしまうかな)
そう思った私でしたが、そこから少し不思議な出来事が起きるのです。
その猫は、そのずんぐりむっくりな身体を持ち上げながらゆっくりと歩き、
路地裏の方へ歩き出しました。
その様子を見ていた私でしたが、
その猫が曲がり角を曲がろうとしたその瞬間に立ち止まり、私の方に顔を向けました。
まるで、着いて来いと言わんばかりに。
私は、その猫の表情と雰囲気を何か不思議に思って、後を追ってみようと思ったのでした。
不思議な不思議な出会い
(わぁ、面白そう!)
私は、その時の興奮を抑えきれず、道端で出会ったその猫に興味津々でした。
その時の非日常的な感覚と冒険が始まりそうな予感やワクワクといったらありません。
ずんぐりな身体の猫は、おっとりとした動きで歩くので着いて行くのも簡単で、
私は猫の後をひたすら追いました。
知らない裏道、突如現れる石の階段、歩いている道で出くわす今までに見たことの無い風景に私は、胸の高鳴りがどんどん高まっておりました。
まるで物語を書くことが好きな女の子が登場するあのアニメのようですね。
そして、ついにその猫はある場所に到着しました。
そこは、これまた変わった少し不思議な雰囲気のお店で、
入り口には灯りのついたカンテラとドアの周りを覆う植物、中からはお香のような香りがします。
(わぁ…なんだここ…)
私は、追ってきた猫がそのお店に入るのを見た後、暫くそのお店の前でぼんやりと立っておりました。
その不思議な雰囲気に自身の心を包まれながらも、私はようやくお店の奥へ目を向けました。
(綺麗だな…宝石かな?)
大人になった今の私ならはっきりと分かりますが、
そのお店はどうやらパワーストーンのお店だったようです。
意を決してお店の中に入ってみると、
赤く染まった夕焼けの太陽を思わせるような石や絵の具では表現が難しそうな透き通った緑の石、ある場所の机にはまるで虹を思わせるような様々な形の石が綺麗に置かれておりました。
(わぁ、綺麗…)
文字通り本当にそんな気持ちにしかなれなかった私は、
さっきの猫なんか忘れてずっとそのお店の石を見ておりました。
「いらっしゃませ」
私は、ふいに声を掛けられ少し驚きました。
「どっどうも…」
私は、その時にようやく正気に戻ったような気がします。
「もし気になる石がありましたら、ご案内致しますね」
その女性の店員さんはそう言って、少し私から離れました。
そして私はふと思い出したようにその店員さんに聞きました。
「猫…見かけませんでしたか?」
すると、店員さんは少し笑って、
「あぁ、あの子ですか?」
と、お店の奥のレジ横辺りに座っていた猫を指さしました。
その猫はじっと私を見ておりました。
「実は、その猫に着いて来たらここに…」
私は、正直にその店員さんに言うと、店員さんはまた少し笑って、
「そうだったんですね。あの猫は首輪を付けてないのでどうやら野良猫みたいなんですが、よくこのお店に来るんですよ」
店員さんは何だか嬉しそうに話します。
「何だか不思議ですよね」
私がそう言うと、
「えぇ、まったく」
と店員さんは笑顔でそう言いました。
私は、暫く店内を一通り見た後、記念に石でも買おうと思って一個単位で買える石を見ておりました。
そして、私は店員さんに聞いてみたのです。
「何かおススメの石はありますか?」
そうすると店員さんは、一つの青い石を指さして言いました。
「ラピスラズリなんていかがでしょう」
その石は、ただの青とは到底言えないような色をしており、
まるで本当の夜空とそこに浮かぶ星々を再現したような色をしておりました。
「その石は、神に繋がる石、幸運をもたらす石、天空を象徴する石と呼ばれており、邪気を避け、持ち主に良い判断を促してくれる言われております」
(なんかいいかも…)
好奇心旺盛な私は、店員さんの言葉とその石の不思議な雰囲気に惹かれて、その石を買うことにしました。
買った時にタダで付いてきた石を入れる小袋にラピスラズリを入れて、
自身のズボンのポケットにしまいます。
なんだか満たされたような気持ちになった私は、少しその余韻を店内で感じた後、
店員さんにお礼を言ってそのお店を出ました。
その時、ふと思い出しました。
(あっ、猫!)
私は、急いで店内に戻りました。
すると、その猫はもう居なくなっていました。
店員さんに聞いてみると、
私が石を見ている間に店員さんも気が付かない内に居なくなっていたそうです。
最後にその猫を見て帰りたかったのですが、諦めてそのお店を後にしました。
因みに、猫の後を追ってお店に辿り着いた私でしたが、
通ってきたその道を不思議な事に覚えており、ちゃんと家に帰ることが出来たのでした。
最後に
以上ここまで、私が中学生時代に体験したちょっと不思議なお話をご紹介致しました。
後日談ですが、
実は、私はその後も何回もそのお店に行きました。
そして、時々そのお店であの時に道端で出会った猫と会うことが出来ました。
今はもう行っておりませんので会えるかは分かりませんが、
仕事が日常的な私にとって、あの猫とお店の出来事はとても大切な思い出となっております。
diary.st著
